2004/05 のアーカイブ

抜糸。

2004/05/31 月曜日 - 11:09:26 by nimo

朝の回診の時に、抜糸をした。怖くて見れないから目をつぶって顔を横に向けてたら、急に傷口がひきつれるように痛くなる。で、パキッ、ピキッと何か堅い物を切るような音。たぶん、針金みたいのを切ってんだろう。一段落したと思ったら、次は黒い糸をチョッキンチョッキン。切った後、シュルッ、シュルッて糸を抜いてるような感じもする。「え〜、絶対血が出てるなぁ。今日シャワー浴びてもいいのかな〜?」なんて思ってたら、「うん、傷口はとってもきれいだよ。足のむくみもないし、血液検査でも白血球増えてなかったし。明日診察して、退院日決めようね。」と主治医・増澤先生のお言葉。それも、今まで見たこともない超爽やかスマイルで!!!

「増澤先生イイなぁ〜。声はイイし、やさしいし、頭は超エリート級だし、医者ってことはそこそこお金もあるんだろうし、いいな、いいな、いいなぁ〜。別にあと1ヶ月位入院してても構わないんだけど〜。」なんて思ってたら、看護婦さんの説明をすっかり聞き逃してた。何言ってたんだろ?

しばらくしたら、病室に変な虫が飛んでるのを発見。名前分かんないけど、蚊を巨大化した足の長いやつ。基本的に私は虫、大嫌いである。家で見つけようものなら、必ずシューを片手に(シュー様ではない。ここでは殺虫剤をさす)、もう片方の手には大量のティッシュを握りしめ、奴らを処分する。たとえ我が家でなくても、この病室に虫がいることは許せない。シューがないのが今イチ不安だったけど、両手にティッシュをわんさと掴み、飛び回ってるヤツを追う。もたもた歩きながらだから当然すんなりとヤツも捕まってはくれず、かなりの悪戦苦闘を強いられた。

すると背後から「何やってんの、あなた・・・。大丈夫・・・?」と看護婦さん。凄い不思議なものを見るような目で、私を見てる。「あの虫が捕れなくて〜。」と訴えたら、「あ、何だ、虫追っかけてたんだ。」と言うやいなや、もってたカルテでバ〜ンッッ!!!あっと言う間に、ヤツを粉砕してくれた。「あのね、病室の外から見てたら、両手にティッシュ持って踊ってるように見えてさぁ、どうしちゃってんだろうって、凄く心配になっちゃったのよ〜。」と言われ、驚いた。確かにそんな姿、はたから見たら気が狂ったかって思うよね。なんか想像するとおかしくて、一人ニヤニヤがさっきから止まらな〜い・・・。

乳ガン検査と思いきや・・・。

2004/05/30 日曜日 - 10:46:25 by nimo

今日は朝1番にシャワー。う〜ん、気持ちイイねぇ。傷口見ても、昨日ほどは動揺もしない。「慣れ」とは素晴らしいものだと思う。シャワールームから出ると、「nimoさ〜ん、そのまま先生の診察受けちゃおうか。産科の診察室に入っちゃって〜。」と言われる。ベッドに横になって、お腹出して、傷口消毒してもらっておしまい・・・のはずが〜。

看護婦さんがいきなり、「あれ?nimoさんはおっぱいの検査まだだよね?」と言ってきた。例のテイモウ騒ぎの時の看護婦さんだ。えっ?おっぱい??何、親切丁寧に乳ガン検査してくれんの?と調子の良い私も勝手にそう解釈して、「はぁ、まだですね。」と答えた。すると看護婦さん、「ちょっと失礼しますよ〜。」と言いながら、いきなり私の胸を寄せて上げてじゃないけどかき集めて(どちらかと言えば、私の胸は小さい方である)、ムギュ〜ッとひっぱり始めた。全体を引っ張ってるうちは我慢できたけど、先端に行くにつれて激痛に変わってくる。いつの間にか北斗の拳での名ゼリフ「あたたたたたたた!!!」を大絶叫。もげるかと思ったもん。「ごめんね〜、我慢してね〜。次、左ね〜。」と左右たっぷり引っ張られた。

「そういえば乳ガンの検査って、何か板状のものに胸を挟むっていってたもんなぁ。検査って、辛いんだなぁ〜。」なんて自分に言い聞かせて耐えたのに・・・。手を離したとたん看護婦さんがポツンと一言。「あれ?nimoさんって妊婦さんじゃなかったね、そういえば。や〜だぁ〜っっ!失礼しました〜。」どうやら妊婦さんの胸の張り具合を知る検査だったようだ。そばで見てた先生(日曜なので主治医ではなく、代行の先生だった)もゲラゲラ笑いながら、「妊婦さんじゃないなら、やる必要ないでしょ、あなた。」とか言ってるし。私的には、大・大・大ショック!!!え〜、うっそぉ〜んって感じ炸裂だった。ヒリヒリするしポロッてもげそうだしで、もうぐったり・・・。せっかくシャワー浴びたのに、汗ビッチョリかいてるし・・・。最悪過ぎる。

どうもあの看護婦さんに当たると、何かが起こるような気がする。明るくて面白い人なんだけどな。デンジャラス・ナースだ。

傷口とご対面。

2004/05/29 土曜日 - 14:58:45 by nimo

6日ぶりにシャワーを浴びた。気持ちよかったなぁ〜。汗で肌はペトペトだったし、鼻を近づけてクンクンすると、おかしな匂いもしてたしね〜。今はもうスッキリ&サッパリ!石鹸の匂いが気持ちイイよ。

でもね、シャワーを浴びるということは傷口を見なくちゃならない訳だから、かなり怖かったよ。ガーゼをそっと外して鏡の中のお腹を見て絶句。まるで工事現場か、刑務所の有刺鉄線の針無しの柵とでも言おうか、とにかく銀の輪がたっくさん1列に並んでついてる。で、申し訳なさそうに、傷の真ん中あたりにピロンって黒い糸が1cmたれてる。キモいし、驚きだし、衝撃だしで、しばらく呆然と眺めてた。傷は下腹部に真横に一直線・12〜13cmはあるかな。ここから腫瘍を取ったんだ〜って思ったら、いつもは「このプヨプヨの下っ腹めっっ!!!」って憎たらしく思えてた自分のお腹に、ご苦労様って言ってあげたい気分になった。

抜糸は2日後の予定らしい。