2008/12/22 のアーカイブ

星の子モーシャ。

2008/12/22 月曜日 - 23:59:46 by nimo

夕食後、たまたまつけたテレビでちょうど始まろうとしていた番組が
『星の子モーシャ』(NHK)でした。

サブタイトルが“義足をつけたゾウ”。

大好きなぞうさんの番組だから本来なら飛びついて見たいトコ
なんだけど、義足という二文字に一瞬心が重くなりました。

何故ぞうさんが義足をつけないといけないのか。
「地雷を踏んじゃったんだよね…。」

予想は的中です。

生まれてまもない頃に地雷を踏んで、右足を失った子ぞうの
お話でした。

ぞうが数多く生息しているタイでは、今まで森林伐採後の大木を
運ぶのがぞうの役目だったそうです。
でも国内の森林伐採禁止令が出てから、ぞうは国境を越えて
ミャンマーへ。

ミャンマーという国は政府と武装勢力の対立がひどく、国境付近
にはおびただしい数の地雷が埋められているとか。
ただただ丸太を運ぶためだけにぞうさんは行ったのに、
地雷のせいで多くのぞうさんが片足を失っているそうです。

タイにある象専門病院には、地雷の被害に遭ったぞうさんが
たくさん保護されています。

その病院に2年前、赤ちゃんぞうが運ばれてきました。
星のきれいな夜だったので『モーシャ』という名前がつけられました。
(現地の言葉で“星の子”という意味があるそうです)

運ばれてきた直後のモーシャの写真があったけど、
地雷で吹き飛んでしまった足はとても直視出来るものではないです。

長いことずっと3本の足で歩いてたモーシャ。

そんなモーシャが、世界で初めて義足をつけたぞうさんになりました。
つけた瞬間から上手に歩いてます。
4本の足で歩けることが、とっても嬉しそうです。
いつも檻の中だけだったけど、外に散歩しに行けるようにも
なりました。

初めて自分の鼻でむしり取った草を食べ、バナナの木をメリメリと
折ってみたり、草の上で寝転んでみたり。

目がすっごくキラキラしてました。
顔が、本当に笑ってるようでした。

モーシャの義足は、モーシャの肌の色に合わせて作ってあります。
ちゃんと爪の模様もついてます。

行動範囲も広がって、他のぞうさんとも交流を持てるようにまで
なりました。

飼育係の人はモーシャが病院に来た時、
「そう長くは生きられないだろう。」と思ったそうです。
でも、無事に3歳の誕生日を迎えたんだよね!

すごいよね。
痛い思いもしたし、苦しい思いもしたけど、みんな乗り越えた
んだよね。

「モーシャ、頑張れー!」
という気持ちの奥に、地雷なんてモノを作り出した人間にとにかく
腹が立ちました。
なんか分からないけど、自分と同じ人間がそんなモノ作ったのかと
思うと悔しいやら悲しいやら。

気がつくと心の中で、
「ゴメンネ、ゴメンネ。」
モーシャにひたすら謝ってる自分がいました。

どうか、これ以上ぞうさんが地雷の被害に遭いませんように。

20081223_001102.JPG
モーシャです☆

今日も元気にお散歩してるといいな。